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メール・マガジン
「FNサービス 問題解決おたすけマン」
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★第040号 ’00−04−14★
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政治後進国
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●普通ならそうはならない、
まずいことを目の当たりにした人が「問題だ!」と言い出すわけですから、その
解決を助ける技法を巡る私の文章(と呼べるものではないにしても)は、やむを
得ず、初めから<愉快>とはほど遠いものにならざるを得ません。
しかし誰しも問題との戦いに明け暮れしているのだし、そこに何かヒントを提供
したい、出来れば多少のニコヤカさを盛って、と心に期してはいるのです。 が、
読み返せば、何やらブラックな笑いを強いるかのごとき、、。 で、ムズカシイ。
*
前回は大胆不敵にも<心理学>など申しましたが、現実の把握は決して一筋縄で
は行かない。 人間はまことに複雑怪奇な生き物で、あまり正統的知識では、、
、という面もあります。 むしろ筒井康隆風に心<狸>学、あるいは心<裏>学、
一つ二つヒネリを加えて解釈した方が分かりやすく、役に立つかも知れません。
いずれにせよ<
The proper study of mankind is man.> 、人々の間に立ってリードする管理職において、人間観察は欠かせません。 また、それをするなら
<漠然と>でなく、あくまでも測定的に。 となればモノサシが必要。 その
モノサシは<心理学>的知識で、、 という意味でのお奨め、のつもりでした。
しかし、<上>ほど<ビョー人>度が高い、と書くや否や、世俗的最高権力の
座におられた方が現実の病に倒れてしまわれた。 もしも前回、そのレベルへ
筆を走らせていたら、、と身がすくみます。 早いご回復をお祈りするのみ。
しかし、それによって図らずも提起された大問題とそれへの周辺の対応ぶりは、
この際、有り難く観察対象とさせて頂こう、と。
* *
高校生時代から社会科不得意の私、その方面の不勉強は保証付き。 内閣総理
大臣に<万一>の事態が生じた際、誰を代わりに立てるかを決めておく仕組み
になっていない国だったことを、何とこのたび、初めて知った始末でした。
町長には助役、社長には会長か専務、どこにも代わり合える人が準備されていて
当たり前、、だろうに、国政の長たる総理には<副>がいない?! 待てよ、
あの渡辺ミッチーは<副総理>だったが、たまたまの<異例>だったのかな?
だいたい<総理大臣>、そう若い人に任される役では(少なくともこの国では)
なし、ある年齢に達した人なら、どこか健康上の障害はあるだろう、、 なら、
どんな形であれ、<副>は置いて当然、、 だろうに、そうしてなかった。
アタマの良い人が掃いて捨てるほどいる永田町、<そうしてなかった>も深い
考えあって、と思いたいが、それにしては対応がスムーズでないし、あちこち
批判の声が聞こえるのも解せない。 何かが起きて初めて不都合に気付く、、
よくあることですが、それを<国>レベルでやっちゃって、良いんですかね?
「永田町に
Rational Process を!」 どなたか叫んで下さいませんか?
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●「工業技術は一流、
優秀な官僚。 だから政治は三流でも、、」で何とかやって来た我が国、、
と言われたこともありましたが、その運勢にも陰りが巡って、
官僚制度はむしろガン、人質低下で工業的優位も、、と危ぶまれる今日、それ
にテコ入れする力をどこに求めるか? となると、頼みはその「三流」かも。
政治家の皆さんに、ここでシッカリしてもらわなくちゃならない。 たとえば
取りあえず、常識レベルの達成だけでも、、、
と言いたいが、それが容易ではない、、と思われます。 何しろ、国政トップ
不在という<空白>を生むような体制にすら不安を感じないで来た神経だから。
でも、「空」が「実」をリードすること出来ますかね? やや般若心経の趣。
*
その<空白>が様々<実害>をもたらすことは明らか。 ましてこの時節柄。
新聞は「現職の首相が病気などの理由で緊急入院するのは異例、」としている
が、異例ならうろたえることが許される、というものではない。 ところが、
前幹事長は「激務なので、心労がたまっていたのだろう」。 許していますね。
激務だからこそ、なおさら<副>が必要だろうに。 「心労」だって予測可能。
党は手段を講じていますかな? 知って何もしてない、のではあるまいか?
自由党国対委員長、「まさに驚天動地という感」。 え? その想定も怠らず、
万全に備えるのも<国会対策>ではないのかな。 まして今回、自由党の離脱
騒ぎが引き金、とも言うくらい。 ほんとはこの事態、読んでいたんでしょ?
社民党党首も「びっくりしている」。 一方、「小渕首相の仕事は普段から
尋常な神経の使い方ではない」とも。 確かに電話魔を演じたり、必要以上。
それをご存知で、今更ビックリは無いでしょう。 まさに形ばかりのご挨拶。
どなたも「意外だ!」と言わんばかりですな。 それがホントならバカだし、
バカでないなら、まあ、嘘つき、、でしょう。 どっちかな?
* *
もちろん後者、社交辞令ですな。 しかし不思議にも、いや、それだからか、
一人として危機管理的見地での対応に言及していない。 全く考えないのか、
わざとピントを外しているのか? これも多分、後者でしょうな。
ウッカリ口にすれば「不見識!」の一喝(野中幹事長代理/4月3日時点)
を食らう。 その恐い顔も、<別の考え>のカモフラージュだったのでは?
ま、政治家にホンネを求めても無いものねだり。 とは言うが、あまり妙な
秘密主義も時代錯誤的。 なのに、「政局への影響を懸念し、官邸サイドは
できるだけ事態を小さく抑えようとする動きを見せた」という前時代性。
国政の見地で「影響を懸念」するなら、早々にバックアップ体制を形成して
いたはず。 してあれば「抑えよう」即ち、首相私設秘書官が「首相は公邸
で政策の勉強をしている」と嘘をつく必要は無かった。 いや、それが
国益的に必要な嘘だったのなら、青木官房長官も、首相臨時代理として初の
記者会見で<謝罪>せず、胸を張ったはず。 しかし、「今後、心してこう
いうことがないよう、注意する」。 信じろったってムリですよ。
新潟県警本部特別監査の処罰を「個人的には軽すぎと思う」としたあの人が、
命じて嘘をつかせたとは思いたくないし、何か不本意な事情があったろうと
察しはするが、謝るならついでに、「今後」の具体案も示さなくっちゃ。
たとえば制度として<副首相>を置くとか、<外相>が代行するなど定めて
おくとか、それらを「○○部会に検討を指示した」とか。 何か<仕組み>
で<万一>に備えるのでなかったら、いずれまた大騒ぎする日が来ますぜ。
それとも、その時はその時、また別の嘘で切り抜けます、、かな?
そんな永田町文化に変革を! 小渕氏が身を挺してその機会を提供された、
とプラス思考的に解釈すべきだろう、、 とノン・ポリは思うが、、
* * *
政治家とは、機械化できない極致の職業。 生身の人間なら、病気や怪我は
付き物。 その前提で考えれば、、 あ、<前提>ね、、で、ほかの事件へ
連想が走った。 ほら、原発業界は<臨界なんか起きっこない>、地下鉄は
<脱線しない>という<前提>だったと報じられましたよね。 <永田町の
前提>は、<総理は病気も怪我もしない>だったのかも知れません。
でもそれらすべて、楽観的だったからではなく、色々考えるのが面倒だった、
のではあるまいか。 そして事件は起き、怠慢は非難される。 で、言い訳
に<前提>を持ち出す、、。 先頃<定説>を振り回した一派を笑えません。
今回の<空白>を生んだ体制がどんな<前提>に基づくのか伺いたいが、、
その説明も無い、つまり<根拠>を欠くので、みんな嘘に聞こえてしまう。
その公邸秘書に確認したところ、「突発事態への対応に追われる中での取材
に気も動転し、どう答えたかすべてを明確には記憶していないとのことだが、
つい通常の日曜の動静と同じように答えたように記憶している、と答えて
いる」と首相臨時代理はおっしゃったが、、、 いかにも嘘っぽい。
覚えていないが、覚えている、ではね! また「動転」もオカシイ。 側近
には<万一>の予測も、それに対する備えも無かった、と告白するに等しい。
そこまで<恥>をさらしますかね? それ、何かをカバーするためかな?
あなたの部下がそんな報告をして来たら、OKになさいますか? その程度
の見え透いた話を、<政治家>がなさる。 いやこの国では、それを敢えて
なし得る人でなかったら政治家にはなれない、のかも知れません。
さらに続く一問一答、新聞記事は要約でしかあるまいが、その短さの中に、
「国政においては、たとえ一刻たりとも空白をつくることができないことは、
、、」、「一刻の空白もないようなことを原則として、、、」、「この空白
は致し方ない空白であり、そういう空白はできるだけ少ないように、、、
できるだけ空白のないことで決断して、、」と、やたら「空白」の連発。
健康上のトラブル発生は「致し方ない」が、「一刻たりとも」あってはなら
ない「空白」がすでに発生し、どこまで続くか分からないのが<現実>。
「動転」したのが「取材」のせいなら、「突発事態への」備えが欠けていた
のに気付いたとしても平気だったわけ? 改むるに憚ることなかれ、今から
でも、手抜かりを率直に認めるところから出直して頂く必要がありますな。
* * * *
Made in Japan が世界中を席巻するに至った陰の主役は、ご存知の通りQC。
突き付けられた不良品を前に、正直に「まずい!」と認めてかかる<姿勢>が
もたらした成功でした。 モノ作りでは、逃げられないのがつらいところ、
しかし、それが成功への近道でもあったのです。
モノの形が無いから、逃げられると思う、かな。 理屈と膏薬はどこにでも
引っ付く、、どころか、嘘をついてでも通用させてしまう。 <現実>すら
認めないようでは、どんな手法を用いようと、改善の見込みはありません。
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●報道陣の質問
が後継者にも及んだのは不自然ではなかったと私は思うが、首相臨時代理は
そう思わなかったようで。 「生命の尊厳を考えないマスコミの対応は問題
がある。極めて遺憾だ」とされた。 が、この解釈、行き違っているとしか。
病状を聞けば、早急の復帰が難しかろうことは容易に察せられる。 <副>
がいれば、すでにバトン・タッチの状況。 それ故の「後は誰に?」なら、
腹を立てる必要はあるまい。 故意の曲解? なら、それは何のため?
病状発表の経過を見ても、工作の跡は歴然。 おお、国政トップからして
虚偽体質! の我が国。 自分たちの必要を満たすためなら嘘も許される、
が暗黙のコンセンサスなのかも。
しかし情報化時代。 これが海外の不信を買うことにつながらないと言える
だろうか? タテマエとホンネの違いは別に日本の専売特許ではなく、どの
国にだってあることだが、これはそれと別次元。
そこにピーコの一言。 「発表が遅れたのは、次を誰にするか、アメリカに
問い合わせていたからではないのか、とすら疑われる」。 あ、それだ!
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いったいこの人たち、どんなステートメントで行動しているのか? 何を
MUST としているのか? どの
WANT に大きな重みを付けているのか?ほかにやり方は無かったのか? それがもたらすマイナスを考えたのか?
Rational Process に沿って一々確かめたいですね。 新聞記者諸君も、
質問の仕方が甘過ぎやしませんか? <識者>たちも、そう突っ込んで
くれないものか? あなたは<質問する心>でご覧になっていましたか?
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今回の要点(記述の順で)は、国のマネジメントにおいて、<万一>への
準備が無い、言葉に真実味が無い、具体策を示さない、根拠を明示しない、
見え透いた話で押し通す、、 良きリーダーシップではない、ということ。
自分本位に企むことはウマク行かない、と申しますが、これじゃこの国も
ウマク行くまい。 権力に麻痺したアタマでは分からんでしょうが、ね。
* * *
しかしフラクタクル、似たような傾向、あなたの会社にはありませんか?
とかく<上>は<政治的>な人々。 上記のような<ないないづくし>で
あなたが苦労させられている、とか。
Rational Process で、ものごとの本質を速く、的確に掴みましょう。
そのあなたが、<下>からどう見られているか、も要チェックですね。
そして必要なら、潜在的問題分析も始めなくては。
■竹島元一■
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